Japanische Klassiker mit Furigana
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らくご・きょうそれつでん
落語・教祖列伝
Lesen Sie 落語・教祖列伝 (らくご・きょうそれつでん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.807 Zeichen · 28 Bildschirme
大黒柱というもんは、大きな屋根を支えているもんだぞ。お前、なに、支えてる? たった一人のオラに腹三分マンマ食わせることもできないじゃないか。このカボチャトッツァめが」
こう言って怒られると、どうすることもできない。町内の奴めら、いらぬ世話をやいて、亭主は一家の大黒柱だなどとおだてるから、かえってオカカに怒鳴られるばかりだ。全然、腹のタシにならない。大黒柱とは、なんだ。嘘ばッかり、こきやがる。――嘘をつくということを、カメの城下では、嘘をこくというのである。嘘ツキを嘘コキという。
町内の奴らは、みんな嘘コキだ。余計な言葉を教えるから、又オカカを怒らせてしまった。鋸をひいていても、空腹がしみわたるばかり、かえって、あの日以来、空腹が身にしみて仕様がない。
数日たつうちに、カメはとうとう我慢ができなくなって、
「そうだ。井戸へとびこむと、ミソ漬のムスビ五ツくれるぞ。あのムスビは、うまいな。オレが悪いわけじゃない。あの嘘コキども、オレのことを大黒柱だなどと余計なことを教えるから、オカカが怒って、オレのマンマの分量をへらしたのだ。よし。井戸へとびこんで、ミソ漬けのムスビ五ツまきあげてやれ」