Japanische Klassiker mit Furigana
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むし
虫
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虫 (むし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 44.053 Zeichen · 86 Bildschirme
十一
にしてしまう様に、○○○○○○大きくするばかりであった。結局、彼が無駄な素人手術を思いあきらめたのは、もう夜の十時頃であったが、(何と驚くべき努力であったろう。彼は午後から、殆ど十時間の間、この一事に夢中になっていたのだ)その頃には、用意の洗面器が、(以下二行削除)
○○○○○○○○○○○○○、○○○○掃除したり、バケツの水で手を洗ったりしている内に、失望の隙につけ込んで、睡魔が襲い始めた。昨夜一睡もしていないのだし、二日間ぶっ続けに、頭や身体を極度に酷使したので、如何に興奮していたとは云え、もう気力が尽きたのである。彼は、バケツや洗面器の赤黒く淀んだ汚水を始末することも忘れて、クラクラとそこへぶっ倒れたまま、いきなり鼾をかき始めた。泥の様な眠りだった。
殆ど燃え尽きて、ジージーと音を立てている、蝋燭の光が、死人の様に青ざめた顔の、鼻の頭にあぶら汗を浮べ、大きな口を開いて泥睡している柾木の気の毒な姿と、その横に、真白に浮上って見える、芙蓉のむくろのなまめいた姿との、奇怪な対照の地獄絵を、赤々と照らし出していた。
十一
翌日柾木が目を覚ましたのは、もうお昼過ぎであった。