Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
われはうたえども やぶれかぶれ
蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ (われはうたえども やぶれかぶれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.726 Zeichen · 90 Bildschirme
お客様に決しておあいにならないように発熱は話して疲れたところから、少しずつこうふんして生じるのだと彼女は言った。
坂博士はレントゲンでは左肺にかげはあるが、恐らくこれは早晩とりのぞくことが出来るが、今年の軽井沢の冷気は異常にひえるから、早くに帰京されて精密検査をお受けになった方がよい、微熱状態は当分続くと見なければならないという話であった。七月終りからぐずついて寝込み、いまは九月の二十七日だが、何処にも夏の景色が趁いはらわれ、結局、私は今年の夏に往き会わずじまいになった。町にも二三度行ったきりで私としては十年もこんなに寝込んだことがなかったのだ。せめて近くの道路でも見ようとひょろついて門の前まで出てみたが、曇天のよごれた空あかりでは林も道路も冴えた風景には見えなかった。何時見ても美しい若い林が、今日は木々のくみあわせも粗雑で醜い木肌をさらしている。私は病気がそんなにあらわに表面に出てはいないが、重いことはかなりに重い奴がこもっているのではないかと思った。昨日鏡の中で頭髪の上の方からしらがが刷かれることを見入ったが、他人に自慢していた黒い頭の毛が三ヵ月のあいだにまいって、ちぢれた奴が眼立って来たのに、ここにも何かが見えはじめていた。