Japanische Klassiker mit Furigana
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がいとうからみたしんとうきょうのりめん
街頭から見た新東京の裏面
杉山 萠円
Lesen Sie 街頭から見た新東京の裏面 (がいとうからみたしんとうきょうのりめん) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.546 Zeichen · 178 Bildschirme
正真正銘の熊の皮が犬や猫の皮とおんなじ値で買えるんだから、安いと思ったら持ってっとくんなさい。二枚か三枚はけれあ、あっし等あ帰えるんだから……。
あっし等あ、ふだん北海道に出かけている皮商人ですがネ。ちょうど北の方の千島、カムサツカ、北海道の山奥あたりから引き上げて来る熊の皮屋から皮を仕入れて、あと月の半ばに東京へ着いたんです……。
ところで御承知の通り、毛皮商人ってえなあ半期取引ですから、今コレだけの皮を捌いても、この節季でなくちゃ金が取れねえ。そこへ金の要ることが出来たんで、こんな事をやっているんですがネ。慣れねえから、失礼なことを云ったら御免なさい。だが本物の熊の皮が二十円や三十円じゃ、あなた方の手には這入りっこない。御承知かしらねえが、熊の皮には二十八通りあって、価格もいろいろあるが、これは北海道の羆の皮だ。こんな立派な皮で、この通りお上の検査済みの刻印の付いた奴が、只の十円と云いたいが、思い切って八円半までお負けしとく……。
御存知か知らないが、皮のなめしは東京が一番ですよ。梅雨時になって虫の這入るような事は絶対にない。その代りなめし賃が高価い。