Japanische Klassiker mit Furigana
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がいとうからみたしんとうきょうのりめん
街頭から見た新東京の裏面
杉山 萠円
Lesen Sie 街頭から見た新東京の裏面 (がいとうからみたしんとうきょうのりめん) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.546 Zeichen · 178 Bildschirme
駱駝の胃、猿の頬
五円級以上のワイシャツ、十円級以上の冬帽子は珍らしいものでなくなった。就中プラチナの腕時計が如何に彼等腰弁の仲間に流行しているかは、一寸東京に行った人でもすぐに眼に付くところである。
彼等の中でも独身者は二百円以上取りながら……そうして相当の年輩となりながら、この身のまわり道楽に見込まれて、依然として洗濯を他人任せにしているのが珍らしくない。これには性の問題も影響している。自己紹介の必要の度合も昔よりも高まったというような理由もあろう。しかし、とにもかくにもこの道楽は忘れられないと見えて、月給の力を出来るだけこちらに注ごうと試みていることは事実である。
駱駝の胃、猿の頬
この中流階級の身のまわり道楽……一方から見れば渋い物流行は、呉服屋の宣伝でもなければ、その筋の奨励でもない。矢張り過般の大震災の影響と見るのが一番当っていると思う。
こんなところでウロ覚えの進化論なぞを持ち出すのは工合が悪いが、説明に便利だから一寸失敬さしてもらう。何かの本にこんな事があった。
「生きているものは一度でも或る変災に出会うと、二度とそんな眼に会いたくないという消極的な気もちと、これに抵抗してやろうという積極的な気持ちで、習慣や何かを一変させる事がある。