Japanische Klassiker mit Furigana
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がいとうからみたしんとうきょうのりめん
街頭から見た新東京の裏面
杉山 萠円
Lesen Sie 街頭から見た新東京の裏面 (がいとうからみたしんとうきょうのりめん) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.546 Zeichen · 178 Bildschirme
学生と見られぬため
その冠って来た帽子が制帽か鳥打帽であるかに依って、その会合を理解しているかいないかがわかるという位デリケートな研究を要するので、無暗に上等の新流行で身のまわりを飾って、ハイカラと心得ているような連中は一ペンに落第してしまう。
学生と見られぬため
東京の学生の制帽と鳥打帽の使い分け方を街頭から見ただけでもかなりいろいろあるが、単に鳥打帽だけの冠りわけでもちょっと研究を要する。
当り前に正しくすこし前下がりに冠るのは、当り前のすこし前下がりの外出の場合であるが、横っチョに冠るのは見もの聞き物に這入る場合、カフェーの中では阿弥陀に冠り、運動遊戯ではうしろ向きにかぶる。それからずっと目深く、うしろはボンノクボから前は眼から耳まで隠れるように冠る場合は、秘密の外出か訪問、又は変装用で、これに襟巻きをしてロイド眼鏡でもかけて首をちぢめると、ドンな名探偵でも誤魔化し得るという迷信から来たものである。
更にその鳥打帽の下に這入っている香水入りのハンケチの種類、その隅に縫い込んである文字の意義、そのハンケチの香に沁みている頭の苅り方、その頭の香に沁みたハンケチと、女の内懐の香に沁みたハンケチとがどんな処で交換されて、どんな風に尊重されるか、こんな研究はあまり脱線し過ぎるからここでは略する。