Japanische Klassiker mit Furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
「しかし学校の方では答案用紙に一々受験番号を打って置きますから、そんなことをしたって直ぐ分ってしまいます。後から調べて見たら、掏り替えた方は東京のもので、掏り替えられた方は埼玉県出身でした。丁度上野辺でポン引きがポット出を引っかけるのと同じ遣口です」
「種々な奴が入り込むから、油断がなりませんな」
「六千人というと大変なものですよ。電車も学校の前の線は車台を増して運転しますが、皆鈴生りです。前途有望の鳥打ち帽が潮のように押し寄せて来るところは壮観ですよ。校内立錐の余地もありません。気の弱い連中は試験場へ入らない中に悲観してしまいます」
「いつか活動写真で見ましたが、僕もあれじゃ溜まらないと思って落胆しましたよ」
「あれは地方へ宣伝の為めに学校で写したのです。しかし採点するところまで撮ったのは失敗でした」
「何故ですか?」
「試験官の答案の見方が速過ぎるという苦情が出たんです。『一年かかって書いた答案をああチョイチョイと不親切にやられちゃ張り合いがないから、あすこはもう受けない』と毎年落第する連中が憤慨したそうです」
「実際そんなに速いんですか?」
「いや、先生は丁寧に見ますよ。