Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
矢張り会社と銀行が一番儲かると見えて、僕の同級生ばかりでなく、屈竟な男が皆これへ入りたがる。友達の家庭に鑑みても、会社員銀行員を父兄に持つものが多い。早い話が僕の家は両隣りが会社員だ。片一方はビールを醸造して同胞を酩酊させるけれど、もう一方は飲み過ぎて脳溢血を起しても損の行かないように、生命保険を引受けてくれる。それから芥掃除に来る人夫も会社の使用人だそうで、帝国衛生株式会社という車を引いている。然う然う四谷の芳夫さんもこの春慶応を卒業して三越へ入った。そのほかお母さんの方の親類は大抵会社に関係している。平社員ばかりでなく、重役もある。会社員は神さまと同じことで、在さざるところない。
数からいってもこんなに勢力のある会社員を、お父さんは何ういうものか余り好んでいないらしい。恐らく頭が少し古いのだろう。この事実はこの間の晩芳夫さんがひょっくりやって来た時に偶然突き止めた。実は僕も好き嫌いは別として商売は自分の柄でないと思っていた矢先だったから、尠からず安心した。最初僕が参考の為めに、
「芳夫さん、三越は面白いですか?」
と社交的に出たのが話の切っかけになったのである。