Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
「その牛刀が案外鈍刀と来ていますからな。ハッハハハハ」
「そんなことはないさ。しかし実業以外の方面へ出る気があるなら、一つ外国へ行ってもう少時磨いで見ちゃ何うです?」
「いや、駄目ですよ。地金が悪いんですから、矢張りこのまま大切に使うより外ありません」
「芳夫さんは俺と正反対だな。いつも自分を実価より以下に見積っている。矢っ張り銀行員ですか?」
とお父さんは諦めた。これでは頭の好いものが新聞記者になって頭の悪いものが銀行員になるとしか受取れない。
芳夫さんを玄関に見送ってから、お父さんは二階へ上り、お母さんは茶の間へ戻った。僕は離れへ帰ろうとすると、
「源太郎や、一寸」
とお母さんに呼び止められた。
「何ですか?」
「そこへお坐りなさい。これから勉強?」
「いいえ」
「源太郎や、私、心配だよ。お前も芳夫さんのようになりはしないかと思って」
「芳夫さんは何処も悪いことはないじゃありませんか?」
「でも辛抱が足らないわ。二月や三月で直ぐ厭やになったんじゃ何処へ行っても出世は出来ませんよ」
「だって越後屋の丁稚芳どんですもの。無理はないです」
「お前も三越は嫌いなの?」
「ええ。