Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちゅうもんちょう

註文帳

泉 鏡花

Lesen Sie 註文帳 (ちゅうもんちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.770 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

「はい、さようでございます。」とお若はあでやかに打微笑む。

「ええと、ここを出て突当りに家がありますね、そこを通って左へ行くと、こう坂になっていましょうか、そう、そこから直に大門ですか、そう、じゃあ分った、姉さん、」とお若の方に向直った。

「姉さんに届けるものがあるんです、」といいながらお杉に向い、

「確か廓へ入ろうという土手の手前に、こっちから行くと坂が一ツ。」

打頷けば頷いて、

「もう分った、そこです、その坂を上ろうとして、雪にがっくり、腕車が支えたのでやっと目が覚めたんだ。」

この日脇屋欽之助が独逸行を送る宴会があった。

「実は今日友達と大勢で伊予紋に会があったんです、私がちっと遠方へ出懸けるために出来た会だったもんだから、方々の杯の目的にされたんで、大変に酔っちまってね。横になって寝てでもいたろうか、帰りがけにどこで腕車に乗ったんだか、まるで夢中。

もっとも待たしておく筈の腕車はあったんだけれども、一体内は四ツ谷の方、あれから下谷へ駆けて来た途中、お茶の水から外神田へ曲ろうという、角の時計台の見える処で、鉄道馬車の線路を横に切れようとする発奮に、荷車へ突当って、片一方の輪をこわしてしまって、投出されさ。