Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうわく
誘惑
Lesen Sie 誘惑 (ゆうわく) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.007 Zeichen · 17 Bildschirme
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尤も立ち上ってしまった時はもう唯の影ではない。山羊のように髯を伸ばした、目の鋭い紅毛人の船長である。
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この山みち。「さん・せばすちあん」は樟の木の下に船長と何か話している。彼の顔いろは重おもしい。が、船長は脣に絶えず冷笑を浮かべている。彼等は暫く話した後、一しょに横みちへはいって行く。
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海を見おろした岬の上。彼等はそこに佇んだまま、何か熱心に話している。そのうちに船長はマントルの中から望遠鏡を一つ出し、「さん・せばすちあん」に「見ろ」と云う手真似をする。彼はちょっとためらった後、望遠鏡に海の上を覗いて見る。彼等のまわりの草木は勿論、「さん・せばすちあん」の法服は海風の為にしっきりなしに揺らいでいる。が、船長のマントルは動いていない。
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望遠鏡に映った第一の光景。何枚も画を懸けた部屋の中に紅毛人の男女が二人テエブルを中に話している。蝋燭の光の落ちたテエブルの上には酒杯やギタアや薔薇の花など。そこへ又紅毛人の男が一人突然この部屋の戸を押しあけ、剣を抜いてはいって来る。もう一人の紅毛人の男も咄嗟にテエブルを離れるが早いか、剣を抜いて相手を迎えようとする。