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Japanische Klassiker mit Furigana

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ろんごものがたり

論語物語

下村 湖人

Lesen Sie 論語物語 (ろんごものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.688 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

」

そうした言葉が、つぎつぎに若い門人たちの口をついて出た。孔子は、孫たちとでも話すように、それらに軽くうけ答えをしていたが、ふと、何か思案するように、一寸眼をとじた。そして、一人でしきりにうなずいていたが、

「まあ、そこいらにお掛け。今日はみんなに話すことがある。」

そういって、彼はすぐそばの平たい石に腰をおろし、両手で杖をまっすぐに自分の前に立てた。

門人たちも、すぐ木の根や、石や、草の上に腰をおろしたが、誰の眼も、異様に輝いて孔子を見つめていた。

孔子は、一わたりみんなを見まわしてから、ゆっくりと口をきった。

「今日は、わしの一生の物語がして見たい。――物語といっても、普通の物語とはちがって、いわば心の物語じゃ。つまり、わしの心が泰山の心としっくり触れあうまでに、どんな坂をのぼって来たか、それをみんなに話して見たいのじゃ。」

彼は、ここまでいって、一寸さびしそうな顔をした。それは、門人たちの中に、彼の最も愛していた顔回と子路との顔を見出すことが出来なかったからである。顔回は病気で、子路は衞の内乱で斃れて、もうこの世にいない。二人が生きているうちに、こんな場所で、こんな話が出来ていたら、と思うと、今更のように二人が惜まれてならない。