Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まずしきひとびとのむれ

貧しき人々の群

宮本 百合子

Lesen Sie 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.959 Zeichen · 118 Bildschirme

Aozora Bunko

さ! さ! 早くってば! あまり……」

婆さんはようよう立ち上って、善馬鹿を向うに突飛ばしながら、非常に落付いて、

「どうもお有難うござりやした。おかげさまではあ三人の命がたすかりやす。御恩は決して忘れましねえ」

と云うと、三人一かたまりになって、満足げに行ってしまい、人々の騒ぎはよほど鎮まった。

さすがの婦人達も暫くは、気抜けのしたように立ったまんま、どうすることも出来ずにいた。

けれども間もなく、会長夫人は辛うじてその威厳を回復して、群集一同を恐ろしい目で睨み廻した。そして、黙ったまんま皆の先に立って歩き出した。

何という帰り道のみすぼらしさだろう! 甚助の子は遠くの方から、馬の古鞋(ふるわらじ)をなげつけたり、犬を嗾(けしか)けたりしてついて行ったのである。

十五

町の婦人連は来た、金を撒いた、そして帰って行った。

ただそれだけのことである。けれどもそのために、狭い村中の隅から隅まですっかり掻き廻されてしまった。

子供等は、盆着を着せられて、村にただ一軒の駄菓子屋の前に、群がってワヤワヤ云っている。

大人どもは、貰った金を、何にどう使うかということで夫婦喧嘩や親子喧嘩をして、互同士の嫉みが向う三軒両隣りに反目を起させた。