Japanische Klassiker mit Furigana
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あかいろうそくとにんぎょ
赤いろうそくと人魚
小川 未明
Lesen Sie 赤いろうそくと人魚 (あかいろうそくとにんぎょ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 7.102 Zeichen · 14 Bildschirme
四
したがって、その娘をかわいそうに思った人はなかったのであります。娘は、疲れて、おりおりは、月のいい夜に、窓から頭を出して、遠い、北の青い、青い、海を恋しがって、涙ぐんでながめていることもありました。
四
あるとき、南の方の国から、香具師が入ってきました。なにか北の国へいって、珍しいものを探して、それをば南の国へ持っていって、金をもうけようというのであります。
香具師は、どこから聞き込んできたものか、または、いつ娘の姿を見て、ほんとうの人間ではない、じつに世に珍しい人魚であることを見抜いたものか、ある日のこと、こっそりと年寄り夫婦のところへやってきて、娘にはわからないように、大金を出すから、その人魚を売ってはくれないかと申したのであります。
年寄り夫婦は、最初のうちは、この娘は、神さまがお授けになったのだから、どうして売ることができよう。そんなことをしたら、罰が当たるといって承知をしませんでした。香具師は一度、二度断られてもこりずに、またやってきました。そして、年より夫婦に向かって、
「昔から、人魚は、不吉なものとしてある。いまのうちに、手もとから離さないと、きっと悪いことがある。