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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.351 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

お手玉、おはじき、毬つき、なんでもきようにやってのけるし、さっぱりした気性と顔だちがいいのとで、女の子たちに好かれるのは当然だが、猪之自身は誰にも特別な関心はもたなかった。おしづやおさよも例外ではなかったし、誰かが特に親しそうなふりでもすると、無情なほど手きびしくはねつけた。

「はたちになるまでそんなふうでした」と藤吉は云った、「つまらねえことを話すようですが、あとのことにかかわりがあるんで聞いてもらいます」

登は黙って頷いた。

「職人のこってすから、としごろになると近所の娘とできたり、兄弟子たちにさそわれて遊びにでかけたりするもんです」と藤吉は続けた、「正直のところあっしもそのくちでしたが、猪之だけはべつでした、町内にずいぶん色眼を使う娘たちがいるのにてんで見向きもしない、兄弟のように仲の良いあっしがさそっても、いちどだって遊びにいったことがない、あいつは片輪だろうなんて、兄弟子たちがよく云ったもんでした」

藤吉が二十三、猪之が二十一の年に、二人は大政を出て家を持った。大政でおしづに婿を取り、子供が生れたうえに、新らしく弟子が三人はいったり、子守が雇われたりしたので、寝起きがうるさくなったからでもあった。