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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.113 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

という声がし、二人の男が暴あらしく土間へはいって来た。

「なんだ姐さん」と男の一人が云った、「どうしたんだ、なにかあったのか」

二人はどちらも若い、おそらく二十一か二くらいであろう、はけ先を曲げた流行の髷に結い、しゃれた浴衣に平ぐけをしめて、新らしい雪駄をはいていた。

「なんでもないのよ、騒がないでちょうだい」と女主人はきせるを置きながら云った、「養生所の先生がこの子が病気だからって、伴れてって治してやろうと仰しゃるのに、この子がいやがって泣いてるだけなんですよ」

「泣くほどいやがる者を伴れていこうというのかい」と若者の一人が云った、「病気を治すんなら、なにも養生所でなくったっていいじゃねえか、この土地にはこの土地の医者もいることだしよ、なあ鉄」

「おうよ」と伴れの若者がしゃがれた声で云った、「なにも養生所の医者ばかりが医者じゃあねえ、養生所の医者だからどんな業病でも治せるってわけのもんじゃねえだろう、そんならなにも世の中に死ぬ人間なんかありゃしねえ、病気は病気、医者は医者、死ぬ人間は死ぬ人間、なにもよけえな者がでしゃばるこたあねえんだ」

「あたいはいやだ、いやだ」