Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.113 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

暇に見えて効果のある仕事もあり、徒労のようにみえながら、それを持続し積み重ねることによって効果のあらわれる仕事もある。おれの考えること、して来たことは徒労かもしれないが、おれは自分の一生を徒労にうちこんでもいいと信じている。そこまで云ってきて、急に去定は乱暴に首を振った。

「おれはなにを云おうとしているんだ、ばかばかしい」そしてまた髯をごしごし擦った、「今日はよっぽどどうかしている、保本を呼んだのはこんな話をするためじゃない、ほかに云いたいことがあったからだ」

登は去定を見た。

「天野の娘のことだ」と去定は眼を脇へそらしながら云った、「わかっているだろう」

「はい」と登は答えた。

「おれは詳しい事情は知らない、源伯は話そうとしたが、おれは事情は聞かなかった、むろんおよその察しはつくが」去定は言葉を続けるまえにちょっと休んだ、「要点を云えば、天野は妹娘を保本に貰ってくれというのだ、年は十八で、名は、なんとかいったな」

「まさをといった筈です」

「当人を知っているのだな」

「顔かたちを覚えているくらいです」

「姉娘のほうは義絶になったままだという、保本が妹娘を貰ってくれれば諸事まるくおさまる、これはおまえの両親も望んでいるそうだ、もしそうする気があるのなら、いちど麹町の家へいって来るがいいだろう」