Japanische Klassiker mit Furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.626 Zeichen · 45 Bildschirme
「その晩と明くる日いっぱい、あたしたちはよく話しあいました、そして相談がきまったので、子供たちに云って聞かせましたが、子供たちもそのほうがいいって、云ってくれたんです」おふみはうつろな、殆んど無感動な口ぶりで云った、「――でもまちがわないで下さい、あたしたちはおきぬさんに云われたことを怨んで、それで死ぬ気になったんじゃありません、生きていてもしようがない、生きているだけ苦労だということがわかったからなんです」
あたしたちは親の代から、息をつく暇もないほどの貧乏ぐらしをして来た。二人ともあきめくらで、子供も人並に育てることはできない。育てるどころか、長次にはぬすみを教えて来たようなものだ。親たちからあたしたち夫婦、そしてこのままいけば子供たちまで、同じような苦労を背負わなければならない。もうたくさん、もうこれ以上は本当にたくさんだ、とおふみは弱々しくかぶりを振った。
「子供たちは死んでくれました、うちの人とあたしの二人なら、邪魔をされずにいつどこででも死ねますからね、子供たちが死んでくれて、しんからほっとしました」おふみはそこで、訝しげに云った、「――こんなこと云っては悪いかもしれませんが、どうしてみんなは放っといてくれなかったんでしょう、放っといてくれれば親子いっしょに死ねたのに、どうして助けようとなんか