Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おどるちへいせん

踊る地平線(上)

谷 譲次

Lesen Sie 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.926 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

だから今日、こうやって朝から晩まで巴里街上の風に吹かれるのが、いわばこれ私の運命なのだ。

運命だから仕方がない。だから、歩く。だから、凱旋門からAVEドュ・ワグラム、公園モンソウからオペラ座、伊太利街から――ま、どこでもいいや。外国人――仏蘭西人以外――のほうつき廻っていそうな通りを選んで、精々こっちも放つきまわっているんだが、もっとも、そう言ったからって、ただ漠然とほうつき廻っているんじゃない。それどころか、実は――と、これは極く小さな声で言うんだが――探し物をしてるのである。いや、さがし「物」じゃない。探し「人」なんだ。尋ね人なんだ、つまり。

とは言え、顔を識らない人を、しかも出来るだけ多勢拾い上げて来いというんだから、命令それじしんが何だか私にも一向判然しないけれど、とにかく、ゆうべラ・トトで親分が言うには、「ジョウジや、亜米利加人かいぎりす人が一ばんいい。物欲しそうな面の、金持ちらしいのがうろうろしてたら、こうこうこうしてこうするように――」なんてちゃあんと文句まで教わって出て来たんだが、なるほど、親分の言ったとおりに、物欲しそうな、金持ちらしいあめりか人や英吉利人――どっちも私には一眼で判る――が、到るところに大いにうろうろしてはいるんだけれど、さて、路上そいつへ近づいて自然らしく交際を開始