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Japanische Klassiker mit Furigana

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かるじょ

軽女

上村 松園

Lesen Sie 軽女 (かるじょ) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.707 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

数多い忠臣義士物語の中に出てくる女性のうちで、お軽ほど美しい哀れな運命をになった女性は他にないであろう。

お軽は二階でのべ鏡という、――通り言葉に想像される軽女には、わたくしは親しみは持てないが、(京都二条寺町附近)の二文字屋次郎左衛門の娘として深窓にそだち、淑やかな立居の中に京娘のゆかしさを匂わせている、あのお軽には、わたくしは限りない好ましさを感じるのである。

山科に隠栖し、花鳥風月をともにして、吉良方の見張りの眼を紛らわしていた大石内蔵助は、しかし、それだけでは、まだまだ吉良方の警戒をゆるめさせることの出来ないのを悟って、元禄十五年の春ころから、酒に親しみ出し、祇園に遊んで放縦の日々を送るようになり、果ては最愛の、貞淑のほまれ高い内室までも離別して、豊岡の石束家へ返してしまった。

その後の遊興三昧のさまは目にあまるものがあった。同志の人々でさえ、内蔵助の真意を解しかねて呆れはて、

「これはいっそのこと側室でも置いたら、あのような乱行はなくなるであろう」

そう言って、拾翠菴の海首座に頼み、二条寺町の二文字屋次郎左衛門の娘お軽を内蔵助のもとへつかわすことにしたのであった。