Japanische Klassiker mit Furigana
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めいしんかい
迷信解
井上 円了
Lesen Sie 迷信解 (めいしんかい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.601 Zeichen · 96 Bildschirme
一方にありて滅するかと思えば他方にありて現れ、高きものは翔るがごとく、低きものは走るがごとく、その出没する間は数里の長きに及ぶも、だれありてその所在を確かむることできず、これを確かめんと欲してその火のある所に行けば、たちまち消えてみえなくなり、そのなんたるを知るものがない。よって不知火と名づけ、一大不思議として伝えられておる。
怪火のうちに不知火のごとき小虫より生ずるものあれど、鬼火、狐火、竜灯、天狗火などは、みな空中に浮遊せる燐火であろうと思わる。すなわち燐の気が水素と合し、いわゆる燐化水素となり、空中の酸素に触れて光を発するのである。この燐の気は草木などにも含まれておるが、生物に最も多く加わりておる。例えば、人の死してのち骨肉の腐れたるときのごとき、この気がその体より離れ、水素に合して光を放つに至る。それゆえに埋葬地などにては、俗にいう幽霊火なるものを見るのである。また、沼のごとき、水のたまりて流れず、草木、魚虫等の腐敗しておる場所より鬼火の発するも、同じ道理である。かく、その気がものすごく見ゆる場所に出でて、かつその体いたって軽く、人これを追えばその動きを空気に伝え、火もこれと同時に動き、その状態いかにも奇怪に見ゆるゆえに、妖怪、不思議と思いたるは無理ならぬことじゃ。