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Japanische Klassiker mit Furigana

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のわき

野分

夏目 漱石

Lesen Sie 野分 (のわき) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.508 Zeichen · 189 Bildschirme

Aozora Bunko

そのうち立派な作物を出して、大に本領を発揮する時に天下は我々のものとなるんだよ」

「いつの事やら」

「そう急いたって、いけない。追々新陳代謝してくるんだから、何でも気を永くして尻を据えてかからなくっちゃ、駄目だ。なに、世間じゃ追々我々の真価を認めて来るんだからね。僕なんぞでも、こうやって始終書いていると少しは人の口に乗るからね」

「君はいいさ。自分の好きな事を書く余裕があるんだから。僕なんか書きたい事はいくらでもあるんだけれども落ちついて述作なぞをする暇はとてもない。実に残念でたまらない。保護者でもあって、気楽に勉強が出来ると名作も出して見せるがな。せめて、何でもいいから、月々きまって六十円ばかり取れる口があるといいのだけれども、卒業前から自活はしていたのだが、卒業してもやっぱりこんなに困難するだろうとは思わなかった」

「そう困難じゃ仕方がない。僕のうちの財産が僕の自由になると、保護者になってやるんだがな」

「どうか願います。――実に厭になってしまう。君、今考えると田舎の中学の教師の口だって、容易にあるもんじゃないな」

「そうだろうな」

「僕の友人の哲学科を出たものなんか、卒業してから三年になるが、まだ遊んでるぜ」