Japanische Klassiker mit Furigana
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きんがでずに、なしのうまれたはなし
金が出ずに、なしの産まれた話
小川 未明
Lesen Sie 金が出ずに、なしの産まれた話 (きんがでずに、なしのうまれたはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.640 Zeichen · 6 Bildschirme
村は、昔のように、さびしくなりました。村の人たちは不平をいいながら、ふたたびくわを取るようになりましたが、島からきた三人の男は、帰る旅費もなく、いつまでも、山の小舎に寝起きをしていなければなりませんでした。
「兄弟こんなめにあうくらいなら、くるんでなかったな。」
「おれは、いい仕事にありついたと思ってやってきたんだに……。」
「はやく、旅費だけでもかせいで帰りたいもんだ。」
三本は、顔を見合わせて、こんな話をしていました。そのうち一人が悪い疫病にかかりました。二人は夜も眠らずに看病しましたが、彼らも、感染して、三人は、まくらを並べて倒れると、苦しみつづけて、遠い故郷を夢に見ながら、とうとう、前後して、死んでしまいました。
村の人たちは、三人の坑夫の身の上を憐れに思いました。その死骸を山にうずめて、ねんごろに弔い、そこへ、三本のなしの木を植えたのでありました。
山の上を通って風は、なしの若木を吹きました。山の上を過ぐる雨は、なしの木の葉をぬらしました。こうして、月日は、たっていったけれど、なしの木には、花が咲きませんでした。
「この木は、花が咲かないな。」