Japanische Klassiker mit Furigana
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きんがでずに、なしのうまれたはなし
金が出ずに、なしの産まれた話
小川 未明
Lesen Sie 金が出ずに、なしの産まれた話 (きんがでずに、なしのうまれたはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.640 Zeichen · 6 Bildschirme
「五千年から、一万年ばかりですかな。」といいました。金持ちは、頭を振って、
「それじゃ、孫の代の役にもたたない。」と、ため息をついたのです。
「いや、若いことはないだろう。百尺ばかり掘り下げたら、いい鉱脈にぶっつかるような気がするが。」と、一人の坑夫は、自信ありそうにいいました。
そこで、その事業にかかることになりました。
いままで、さびしかった村は、急に活気づいて明るくなり、にぎやかになりました。煙突から、黒い煙が上がり、トロッコは、あちらの坂を音をたてて走りました。
しかし、地中の秘密や、人間の運命は、ひっきょう、だれにもわかるものでありません。一年とたたぬうちに、金持ちは、財産を費いはたしてしまいました。その時分から、いろいろな、金や、銅の気のある石が出てきました。
三人の坑夫も、いまここでやめてしまうのは、惜しいものだといいました。
「じゃ、もうあと一月。」
「あと十日。」
こうして、希望を追って無理の仕事をつづけるうちに、金持ちは支払いができなくなって、どこへか姿を隠してしまいました。昨日まで、走っていた、トロッコは止まる、煙は、煙突から立たなくなりました。