Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
「いや、まあおとりください。どうか、まあおとりください」
青年は一つとってジョバンニたちの方をちょっと見ました。
「さあ、向こうの坊ちゃんがた。いかがですか。おとりください」
ジョバンニは坊ちゃんといわれたので、すこししゃくにさわってだまっていましたが、カムパネルラは、
「ありがとう」と言いました。
すると青年は自分でとって一つずつ二人に送ってよこしましたので、ジョバンニも立って、ありがとうと言いました。
燈台看守はやっと両腕があいたので、こんどは自分で一つずつ睡っている姉弟の膝にそっと置きました。
「どうもありがとう。どこでできるのですか。こんな立派な苹果は」
青年はつくづく見ながら言いました。
「この辺ではもちろん農業はいたしますけれどもたいていひとりでにいいものができるような約束になっております。農業だってそんなにほねはおれはしません。たいてい自分の望む種子さえ播けばひとりでにどんどんできます。米だってパシフィック辺のように殻もないし十倍も大きくてにおいもいいのです。けれどもあなたがたのいらっしゃる方なら農業はもうありません。苹果だってお菓子だって、かすが少しもありませんから、みんなそのひとそのひとによってちがった、わずかのいいかおりになって毛あなからちらけてしまうのです」