Japanische Klassiker mit Furigana
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ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
Lesen Sie 長崎の鐘 (ながさきのかね) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.109 Zeichen · 131 Bildschirme
「僕らの誠が足りなかったのです」
「いいえ。いくら誠があったって相手が虚像なんだから無駄ですよ。人造の神様じゃなくて、真の神から恩恵をいただいている軍勢には叶いません」
「日本人に大和魂のあるように、日本に日本の神々があってもいいはずです」
「それが武力でおしつけなくとも万民に信仰されるものであればね。その思想はもう二千年も前にローマで批判し尽くされた原始民的国家神道ですよ」
「まあ神様論はやめとして、とにかく戦争は文明の母という言葉のあるとおり、科学的大進歩をとげさす利益はあります。たとえばこの原子爆弾のごとく」
「これだけの人命、これだけの物資、これだけの時間をかけて、これだけの人類を総動員して、平和的発明に向かわせたら、もっともっと大きな効果があります。とにかく戦争は利益をもたらす事業ではありません。今度帰るとき将校連中はなんといいました?」
「仕方がないから一時はじっと米軍のいうとおり従っておれ。しかしいずれはかのドイツが立ち上がったように、われらは剣をとって起たねばならぬ。その時に備えておれといいました」
「生兵法は大傷のもと、そんな馬鹿な考えは捨てておしまいなさい。