Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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もん

門

夏目 漱石

Lesen Sie 門 (もん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.830 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

「小六の事も」

「いいえ」

その小六は図書館へ行って留守だった。宗助は手拭と石鹸を持って外へ出た。

明る日役所へ出ると、みんなから病気はどうだと聞かれた。中には少し瘠せたようですねと云うものもあった。宗助にはそれが無意識の冷評の意味に聞えた。菜根譚を読む男はただどうです旨く行きましたかと尋ねた。宗助はこの問にもだいぶ痛い思をした。

その晩はまた御米と小六から代る代る鎌倉の事を根掘り葉掘り問われた。

「気楽でしょうね。留守居も何もおかないで出られたら」と御米が云った。

「それで一日いくら出すと置いてくれるんです」と小六が聞いた。「鉄砲でも担いで行って、猟でもしたら面白かろう」とも云った。

「しかし退屈ね。そんなに淋しくっちゃ。朝から晩まで寝ていらっしゃる訳にも行かないでしょう」と御米がまた云った。

「もう少し滋養物が食える所でなくっちゃあ、やっぱり身体によくないでしょう」と小六がまた云った。

宗助はその夜床の中へ入って、明日こそ思い切って、坂井へ行って安井の消息をそれとなく聞き糺して、もし彼がまだ東京にいて、なおしばしば坂井と往復があるようなら、遠くの方へ引越してしまおうと考えた。