Japanische Klassiker mit Furigana
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もん
門
Lesen Sie 門 (もん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.830 Zeichen · 278 Bildschirme
この問は今までも幾度か御米に向って繰り返されたものであった。
「何にもしないで遊んでるんでしょう。地面や家作を持って」と御米が答えた。この答も今までにもう何遍か宗助に向って繰り返されたものであった。
宗助はこれより以上立ち入って、坂井の事を聞いた事がなかった。学校をやめた当座は、順境にいて得意な振舞をするものに逢うと、今に見ろと云う気も起った。それがしばらくすると、単なる憎悪の念に変化した。ところが一二年このかたは全く自他の差違に無頓着になって、自分は自分のように生れついたもの、先は先のような運を持って世の中へ出て来たもの、両方共始から別種類の人間だから、ただ人間として生息する以外に、何の交渉も利害もないのだと考えるようになってきた。たまに世間話のついでとして、ありゃいったい何をしている人だぐらいは聞きもするが、それより先は、教えて貰う努力さえ出すのが面倒だった。御米にもこれと同じ傾きがあった。けれどもその夜は珍らしく、坂井の主人は四十恰好の髯のない人であると云う事やら、ピヤノを弾くのは惣領の娘で十二三になると云う事やら、またほかの家の小供が遊びに来ても、ブランコへ乗せてやらないと云う事やらを話した。