Japanische Klassiker mit Furigana
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かのように
阿部一族・舞姫
Lesen Sie 阿部一族・舞姫 (かのように) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.875 Zeichen · 141 Bildschirme
」
「そうか。そう云われれば、心当がある。いつも漬物を切らすので、あの日には茄子と胡瓜を沢山に漬けて置けと云ったのだ。」
「それじゃあ自分の内へも沢山漬けたのだろう。」
「はははは。しかしとにかく難有う。奥さんにも宜しく云ってくれ給え。」
話しながら京町の入口まで来たが、石田は立ち留まった。
「僕は寄って行く処があった。ここで失敬する。」
「そうか。さようなら。」
石田は常磐橋を渡って跡へ戻った。そして室町の達見へ寄って、お上さんに下女を取り替えることを頼んだ。お上さんは狆の頭をさすりながら、笑ってこう云った。
「あんた様は婆あさんがええとお云なされたがな。」
「婆あさんはいかん。」
「何かしましたかな。」
「何もしたのじゃない。大分えらそうだから、丈夫な若いのをよこすように、口入の方へ頼んで下さい。」
「はいはい。別品さんを上げるように言うて遣ります。」
「いや、下女に別品は困る。さようなら。」
石田はそれから帰掛に隣へ寄って、薄井の爺さんに、下女の若いのが来るから、どうぞお前さんの処の下女を夜だけ泊りに来させて下さいと頼んだ。そして内へ帰って黙っていた。
翌日口入の上さんが来て、お時婆あさんに話をした。