Japanische Klassiker mit Furigana
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かげろうざ
陽炎座
泉 鏡花
Lesen Sie 陽炎座 (かげろうざ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.381 Zeichen · 67 Bildschirme
もっとも、そこに居るようなハイカラさんは、少い女が、兄さん、とさえ云ってやれば、何でも彼でも涙を流すに極っています。
私は精々と出入りしました。先方からも毎日のように来るんです。そして兄さん、兄さんと、云ううちには、きっと袖を引くに極っているんです。しかも奥さんは永々の病気の処、私はそれが望みでした。」
電が、南辻橋、北の辻橋、菊川橋、撞木橋、川を射て、橋に輝くか、と衝と町を徹った。
二十五
「その望みが叶ったんです。
そして、今日も、夫婦のような顔をして、二人づれで、お稲さんの墓参りに来たんです――夫は、私がこうするのを、お稲さんの霊魂が乗りうつったんだと云って、無性に喜んでいるんです。
殺した妹の墓の土もまだ乾かないのに、私と一所に、墓参りをして、御覧なさい、裁下ろしの洋服の襟に、乙女椿の花を挿して、お稲は、こういう娘だったと、平気で言います。
その気ですからね。」
紳士の身体は靴を刻んで、揺上がるようだったが、ト松崎が留めたにもかかわらず、かッと握拳で耳を圧えて、横なぐれに倒れそうになって、たちまち射るがごとく町を飛んだ。その状は、人の見る目に可笑くあるまい、礫のごとき大粒の雨。