Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うんなんしゅびへい

雲南守備兵

木村 荘十

Lesen Sie 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) von 木村 荘十 (きむらそうじゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.859 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

「何処へどう散ってしまいましたかな……騒ぎにつけ込んで、大分白※蟻なんかが入込んで来ましたからね。やっぱり魔窟や、奴隷に売られたり、工場だの鉱山へ売られて行ったんでしょう。なにしろ、こう諸式が高くなったところへ、巣を追い立てられちゃア、ここらに住んでいた連中に親も子も云っちゃ居られませんからね」

「しかし、誰か一人や二人、この近所に居ないものかな。俺は直ぐ前線へ帰らなけりゃならないんだが、その前に是非会い度い人があるんだ」

薬屋の亭主は入って来た服装のいい客に、気をとられながら、

「それはどうも、なにしろ、一町内全部立退いてしまったんですからな……そうですね……盛り場の裏街へでも行ったら、ここに居た者の一人や二人には逢えたかも知れませんな」

と、店員の方へ振向いて、

「おいおい、子供の欲しい御婦人なら鹿宝がいいだろう……これは四川から来たんで、鹿の胎子を丸薬にしたもので御座いますがね」

と、棚の箱を出して客に話しかけた。

「有難う」

孫伍長は亭主の背中へ、そう言葉を投げつけて薬屋を出たが、どうしていいのか分らなかった。

“俺は何故、母や弟を探しているのだと云えなかったのだ。