Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かばんのかい
革鞄の怪
泉 鏡花
Lesen Sie 革鞄の怪 (かばんのかい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.394 Zeichen · 21 Bildschirme
それが紫に緋を襲ねた、かくのごとく盛粧された片袖の端、……すなわち人間界における天人の羽衣の羽の一枚であったのです。
諸君、私は謹んで、これなる令嬢の淑徳と貞操を保証いたします。……令嬢は未だかつて一度も私ごときものに、ただ姿さへ御見せなすった、いや、むしろ見られた事さえお有んなさらない。
東京でも、上野でも、途中でも、日本国において、私がこの令嬢を見ましたのは、今しがた革鞄の口に袖の挟まったのをはじめて心着きましたその瞬間におけるのみなのです。
お見受け申すと、これから結婚の式にお臨みになるようなんです。
いや、ようなんですぐらいだったら、私もかような不埒、不心得、失礼なことはいたさなかったろうと思います。
確に御縁着きになる。……双方の御親属に向って、御縁女の純潔を更めて確証いたします。室内の方々も、願わくはこの令嬢のために保証にお立ちを願いたいのです。
余り唐突な狼藉ですから、何かその縁組について、私のために、意趣遺恨でもお受けになるような前事が有るかとお思われになっては、なおこの上にも身の置き処がありませんから――」
七
「実に、寸毫といえども意趣遺恨はありません。