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Japanische Klassiker mit Furigana

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かばんらしくないかばん

鞄らしくない鞄

海野 十三

Lesen Sie 鞄らしくない鞄 (かばんらしくないかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.653 Zeichen · 73 Bildschirme

Aozora Bunko

僕はびっくりして腰を抜かしそうになりました」

「君はよほど猫ぎらいと見える。ははは」

「いや違う。総じて猫というものは僕は大好きなんです。だから普通では猫又を見ようが腰を抜かす筈がない。だからそのときは愕きましたよ、実に……なぜといってその仔猫がですね、宙にふらふら浮いているじゃないですか、びっくりしましたね」

「どうしてまたその仔猫は宙に浮いていたのですか。天井から紐でぶら下げてでもあったのですか」

「そんなことなら、僕はきゃッなどと恥かしい声を出しやしません。その仔猫たるや、紐でぶら下げられたのでもなく、風船で吊上げられているのでもなく、宙にふわふわと……」

「それは本当の猫じゃないのでしょう」

「本当の猫です。あとで僕はさわってみましたから、知っています。もっともこの仔猫は赤い腹掛をしていましたがね」

「腹掛のせいじゃないでしょう、宙をふわふわやるのは……」

「さあどうですかなあ。とにかく赤見沢博士という大学者は仔猫を宙に浮かせるような奇妙な実験をしてみせる、恐るべき人物です」

「それは魔法かな、奇術かな」

「奇術でしょうな。博士はそのときいっていました。これは正しい学理に基く一つの実験なんだ。