Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.604 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

「お番頭、それで、これはみな支那から直接に来たものなのか」

「へえ、さようでございます。……いま申した通り、日本ではまだ真似られませんのでございますから、舶来だけが、ねうちなんでございます」

「ちょっと見には、いや味だと思ったが、こうして手にとって見ると、やはり、珍重されるだけのものはある、しゃっきりしていい味わいだの。……おれも、ひとつ用いて見てえから、あッちにまだ変った柄があるなら、ちょいと見せてくれめえか」

※(「ころもへん+施のつくり」、第3水準1-91-72)のすり切れた一張羅のよごれ袷が、なにを考えたのか、とほうもないことを言い出す。

番頭が気軽に、へい、へいと立ってゆくと、あっ気にとられたような顔をしている花世とひょろ松に、

「番頭をハカしたのはほかでもない、じつは、ちと妙なことがあるんだ」

今まで自分がいじっていた帯地の端のほうを示しながら、

「……まともに見てはわからないが、こんなふうに、すこし斜にしててらして見ると、ここに小さな都鳥が一羽見えるだろう、それ、どうだ」

花世は、帯地の端を持って、てらしてらしすかしていたが、驚いたような顔で、