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Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.674 Zeichen · 36 Bildschirme

Aozora Bunko

たとえ相手は氷でも、献上物へ手をかければ打首、獄門の大罪。……おまけに、時疫で大熱をだして苦しんでいる子息の命にかえてまで庇おうとなさる以上、あなたが、そのものの名を知らぬというはずはない」

青地は頭をたれ、長いあいだ愁然としていたが、そろそろと顔をあげ、

「恐れ入ったご活眼。……なにもかもつつまず申しあげます。……じつは、手前が盗んだのではありません」

あらためて、畳に手をついて、

「正視に、そのものの姿は見ませぬが、あれを手前の家へ投げこんだものの心あたりはございます。……恥を申さねばなりませんが、手前には、長一郎という長男がございましたが、これがいかにも放蕩無頼。いかがわしいものをかたらって町家へ押借強請に出かけます。……眼にあまりまして、去んぬる年、勘当いたしましたが、いかに無頼でもそこは血の濃さ。……弟、源吾のほしがる雪を盗みとって家さきに投げこんだものと察し、生さき短い手前が、長一郎の罪をせおって打首になれば、いかな無頼なやつも本心に立ちかえるであろうと存じ、それゆえ、お上を欺くようなこんな仕方をいたしました」

顎十郎は、組んでいた腕をといて、