Japanische Klassiker mit Furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.819 Zeichen · 26 Bildschirme
それでわれわれへ頼みというのは」
「毎夜、一匹ずつ豊島ガ岡までお連れねがいたいのでございます。その代り、一匹について、一両ずつ差しあげますが、いかがなものでございましょう」
「これはおもしろい。一匹一両ずつとすると、〆て三百三十三両、いや悪くないな」
「お願いできましょうか」
「普通の駕籠ならいざ知らず、われわれはチトばかり瘋癲でな、とかく、変ったことを好む。いかにも味のある話だによって、のちの語り草に、ひとつ引きうけてやろう。……が、少しばかり腑に落ちぬことがある」
「なんでございましょう」
「そのように変通自在な力を持っているのに、なんで駕籠へなど乗る。……旦那面をして大手をふって歩いて行けばよいではないか」
「いえ、そうはまいらぬ訳がございます。……実は、途中の犬が恐いので……。犬にあうと訳もなく見やぶられてすぐ尻尾を出してしまいます。化の皮がはげて、二進も三進も行かなくなってしまうのでございます」
「いかにも、よくわかった。では、一匹一両ずつ、たしかに引きうけた。のう、アコ衆、引きうけてもいいだろう」
今まで、なにか考えこんでいたアコ長、つまらなそうな顔で、