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Japanische Klassiker mit Furigana

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くびちょうだい

首頂戴

国枝 史郎

Lesen Sie 首頂戴 (くびちょうだい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.756 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

「何んでもないよ、名を売りたがっているのだ。いい換えると評判を立てたがっているのさ」

「あああ評判を? 何んのために?」

「高く売ろうとしているのさ、彼奴の持っている何かをな?」

「ああ夫れでは名刀を?」

するとクスリと総髪の武士、酸性の笑いを浮べたが「そうそうこだわっては不可ないよ、ああ然うだよ。名刀ばかりにな」

「ははあ左様で、名刀め、今度は役に立ちませんでしたな。……夫れでは一体どんなものを?」

「うむ」という総髪の武士、俄に真面目の顔になったが「彼奴自身、そのものであろう」

「あッ、成程、わかりました。太公望を気取っているので?」

「この見立は狂うまいよ」

「では武王が無ければならない」

「その武王こそ我々なのさ」

ここで二人共黙って了った。

ひっそり部屋内静かである。

と、俄に声をひそめ、総髪の武士いい出した。

「大坂城代土岐丹後守、東町奉行井上駿河守、西町奉行稲垣淡路守、この三人を抑えつけた今日、我々の企て八分通りは成就したものと見てよかろう。後の二分とてこの順で行けば、先ず先ず無難と睨んでいい。さて所で我々の企て、いよいよ成就となった日には、お互大変なことになる。