Japanische Klassiker mit Furigana
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げかしつ
高野聖
泉 鏡花
Lesen Sie 高野聖 (げかしつ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.264 Zeichen · 104 Bildschirme
なんでも思い込んだらどうしても忘れることのできない質で、やっぱりおまえと同一ように、自殺でもしたいというふうだ。ここでおもしろいて、はははははは」と冷笑えり。
女は声をふるわして、
「そんなら伯父さん、まあどうすりゃいいのでございます」と思い詰めたる体にて問いぬ。
伯父は事もなげに、
「どうしてもいけないのだ。どんなにしてもいけないのだ。とてもだめだ、なんにもいうな、たといどうしても肯きゃあしないから、お香、まあ、そう思ってくれ」
女はわっと泣きだしぬ。渠は途中なることをも忘れたるなり。
伯父は少しも意に介せず、
「これ、一生のうちにただ一度いおうと思って、今までおまえにもだれにもほのめかしたこともないが、ついでだから謂って聞かす。いいか、亡くなったおまえのお母さんはな」
母という名を聞くやいなや女はにわかに聞き耳立てて、
「え、お母さんが」
「むむ、亡くなった、おまえのお母さんには、おれが、すっかり惚れていたのだ」
「あら、まあ、伯父さん」
「うんや、驚くこたあない、また疑うにも及ばない。それを、そのお母さんを、おまえのお父さんに奪られたのだ。な、解ったか。