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Japanische Klassiker mit Furigana

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かんしょうりょくなくしてしゅうじするなかれ

魯山人書論

北大路 魯山人

Lesen Sie 魯山人書論 (かんしょうりょくなくしてしゅうじするなかれ) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.639 Zeichen · 175 Bildschirme

Aozora Bunko

馬場さんが大臣になられる二、三週間前のこと、私は大阪の勧業銀行に愛陶趣味の目の敵田辺加多丸支店長を訪れ、しばし、応接間に待つ中、ふと卓上に眼をやると、二寸に三寸もあろうと思われる特大型広告マッチがレッテルの魅力によって妙に眼を射る。そのレッテルのデザインは扇面地紙を白く抜き、その中に「信為萬事本」の書が小さな印影ながら、いわゆる墨痕淋漓として光っているのだ。

私は思わず旨い書だと感じたと同時に、書者を確かむべく、胡麻つぶほどの落款を仔細に点検調査した。するとそれは馬場一氏の書であった。

私が馬場※(「金+英」、第3水準1-93-25)一氏の書を見るのはこれが初めてである。そのためか私は実に意外に感じた。これほどの能筆であるものが、未だ世上にやかましくもてはやされていないのは、どうしたことかと不思議に感じられた。そのとたん、扉を排して田辺君が姿を現わしたので、私は思わず君のところの総裁は字が旨いんだね……僕は初めて見たんだが敬服するね。田辺君まさかマッチの張紙から馬場さんの能書を発見したとは気がつかない、どこで総裁の書を見出したか、さらに見当がつかず返答に苦しんでまごまごしている。