Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とりなくあさのちいこちゃん

鳥鳴く朝のちい子ちゃん

小川 未明

Lesen Sie 鳥鳴く朝のちい子ちゃん (とりなくあさのちいこちゃん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.583 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

お母さんに髪を結ってもらって、時計を見ると、じき八時になります。

「あら、おくれたらたいへん。」といって、お玄関で、げた箱からくつを出してはいて、お家を出ました。

さっきのうぐいすでしょう、こんどは、どこか遠くの方で鳴いている声が、きこえてきました。垣根のそばを歩いていくと、赤いつばきの花の咲いた家があります。ご門のところに、ぼけの花のいっぱいに咲いている家もありました。またお庭に白い花の咲いた、高いこぶしの木のある家もありました。そして、ちい子ちゃんが、広い通りへ出ようとしたとき、一軒のご門の前に、一人のおばさんが、ふろしき包みをかかえて、紙片を持って、門札をながめながら、ぼんやり立っているのを見ました。ちい子ちゃんが近づくと、

「お嬢ちゃん、川上さんという家をごぞんじありませんか。」と、おばさんは、聞きました。

「川上さん? 私、知らないわ。」

「番地を書いてもらってきたのですけれど、この番地が見つからないのですよ。」

おばさんは、家政婦さんか、女中さんでありました。雇われるお家がわからなくて、困っているのです。ちい子ちゃんは、白い新しいたびをはいているおばさんが、なんとなく気の毒になりました。