Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
藩士は某様といって殆んど君公に次いだ敬礼をする、途中で出逢っても、下駄を穿いている時はそれを脱いで地上に跣足で立たねばならぬのだが、それを略して、下駄のまま鼻緒の上へ足を乗せて、型ばかり脱いだ式をした。その位の関係であったにかかわらず、世子から家老の某を呼べとの仰があれば、我々小姓の一人は直に御次ぎの外なる御家老部屋へ行って、そこに厳めしく並んでいる家老に対って、此方は片膝を折って片膝を立てたまま、一礼もせず、『某召します、』と大きく呼ぶ。家老は直に平身低頭して、畏りましたと御受けをする。この時自分は君公の命を伝うるのであるから、なかなか威張ったもので、平常家老に対して頭を下げた不平を聊か漏らす事が出来た。これは小姓の一つの役得といってもよいのだ。一体封権の世では君臣の間という事は厳重であったから、君前においては互に名を呼び捨てにする。家老であろうがまた親であろうが皆呼び捨てだ。詞遣い等も『どうしませい、こうしませい』といって決して敬語を用いない。『兜軍記』の榛沢が、『サア阿古屋立ちませい』という詞がちょうど同じだ。今の活歴芝居で、君前にありながら、『某殿』