Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
鳥追は藩邸には来ないのであったが、町へ出るとよく見掛けた。深い笠をかむり綿服ではあるが小綺麗な物を着て、三味線を弾いて歩いた。これはいわゆる『非人』から出たので、この鳥追の中から『鳥追お松』という名代の女も出たのだ。鳥追の女は正月以外の時には浄瑠璃などを一くさりずつ語って歩いたもので、また端唄なども唄ったかと思う。
正月の中旬になると、甲冑のお鏡開きがあった。武門では年始に甲冑を祭り鏡餅を供えたので、それをお鏡開きの時に割って汁粉にして食べるのだ。君侯の館でもこの事をして、おもなる藩士に振舞われた。めいめいの家でもやった。もう鏡餅は堅くなってるので斧を以て勇ましく打割ったもので、汁粉の膳には浅漬を唯一つ大きく切ってつけた。『ひときれ』という武門の縁起で、斧を以って割るという事も陣中のかたみである。
『ひときれ』といえば、その頃江戸では『辻斬』が実に頻繁に行われた。これは多く田舎出の侍が新身の刀を試すとか、経験のために人を斬るので、夜中人通りの淋しい処に待ち構えて通行人を斬った。斬られるのは大抵平民であった。私が小さい頃稀に邸外へ出たのでも、よくその死骸を見た。