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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいせつじじょでん

鳴雪自叙伝

内藤 鳴雪

Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme

Aozora Bunko

夜は床に入ってから寝着くまで祖母の乳を吸うていた。何も出ないのであるがこれを吸わねば寝着かれなかった。牛乳の無かった時代だから定めて私を育てるのに骨が折れたことであろう。

私は悪い癖があった。それは寝ていて糞をたれることで、このために時々夜半に祖母達が大騒ぎをした。その糞騒ぎの真最中に泥棒が這入ったことがあった。これは私の四つか五つの時であった。この賊は私の祖父の所の下部であった。私の父は菱田という家から養子に来たものでこの菱田の主人即ち私の祖父にあたる左近衛門というは、その頃奥の頭役といって、他では奥家老といった役を勤めていた。ここには若党仲間などいくらもいた。その中の一人があに計らんや賊の親玉であって、常に私の家の様子をよく知っていたので、この夜半の騒ぎに乗じて這入ったのであった。彼は以前にも、私の父の同役の勤番の鈴木という内へ宵のうちに行って、そこの下部といろいろ話して、その夜主人が当直だということを知って、忍込み大小や衣類を盗み、それを有馬藩邸に対した横町の裏門の石橋の下へ隠して置いた。この裏門のあった所は、綱坂という坂で、昔渡辺綱が居たという処である。