Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
とびとかきととり
鳶と柿と鶏
豊島 与志雄
Lesen Sie 鳶と柿と鶏 (とびとかきととり) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.493 Zeichen · 21 Bildschirme
お取りなさい、と君枝は答えた。裏の木戸から人がはいって来る様子だった。それからだいぶ暫くして、もうそのことを忘れた頃、一人の青年が走って来た。手に柿を持っていた。あまり美しい柿だから、ちょっとさわってみると、もう熟して、おいしくなっている。だから、僕たち、一つずつ貰いました。どうぞ下さい。とそう云うのである。眉から眼から鼻立へかけてきりっとした白皙の顔で、それがどこかのびやかなところがあり、それに言葉がぶっきら棒なのがおかしく、(勿論これだけは李の前では彼女は話さなかったが、)何よりも、柿を既に貰ったと云いながら下さいと云うのがおかしく、ええどうぞと彼女はたのしく答えた。すると青年は云った。僕たちは四人だが、一つずつ貰うつもりで、五つもいでしまった。一つ余るから、これは返します。うまい柿だから、食べてみて下さい。そしてこちらから持って来てでもやったかのように、縁側に柿を一つ置いて、走って行ってしまった。――それがきっかけで、時々、村の子供を二三人つれて、三つ四つずつ、柿を取りに来るようになった。懇意にもなったというのである。
「なるほど、李君の面目躍如たりというところだね。