Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

きっと明るくなったので止めたのでしょう。」

御後室は、にっこりお笑いになりました。人の心のとかく落附かぬ頃、御主人はお亡くなりで、よくお世話する人もなかったのでしょう。その頃御本家では、葵の御紋を附けていられた夫人がお亡くなりで、お子様もなく、寡居しておられました。藩出身で今は然るべき地位にある人が、「ちょうどお似合に思われるから、お後添に遊ばしたら」とお勧めしたそうでしたが御承知にならず、あや子様は何かと人の口がうるさいからと、丈なす黒髪を切っておしまいになりました。お年は十九なのでした。誰も惜まぬ人はありません。その小さいお姫様をよく育ててと、御熱心なのは涙ぐましいようでした。長州からお輿入れになったとの事ですが、ただ美しいといっても、艶なのと違ってお品よく、見飽きないお姿でした。美しいものの好きな母は、いつも歎称しておりましたが、後年兄の嫁をという時に、「おあや様のような方はないものかしら」といって、父に笑われました。

お白酒をいただき、下の段にあったお道具を下さったのを持って帰りました。机の上に並べましたが、ほかには何もありません。

「お雛様でなくても、何かあった小さい品を、詰合せにして持って来ればよかったわね。