Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おうがい・そうせき・とうそんなど

鴎外・漱石・藤村など

宮本 百合子

Lesen Sie 鴎外・漱石・藤村など (おうがい・そうせき・とうそんなど) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.643 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

どちらかというと背の低い体の上に、四十代の漱石の写真にあるとおりの質量のある、美しさの可能をもった大きめの顔がのって、こちらを、まだ内容のきまっていない眼ざしで眺めているのを見て、私は一ふきの風が胸をふきとおす感じに打たれた。

先年物故した或る作家の遺族の話が出た折、ある事情に通じたひとが「こんなになる位なら、早く結婚させてやるのだった」云々という意味のことを云い、その、させてやる云々という言葉づかいのうちにある重い、家長権的な表情を、私は一人の女として苦痛と恐怖なしにきくことが出来なかった。

日本の作家の実生活の中での感情は、親子のいきさつに対してもまだ非常に旧いままの内容形式で生きている。丹羽文雄氏が、放蕩はしてもよそへ子供は拵えない、何しろ子供にはかなわないからね、というようなことを、その常套性と旧い態度とに対して揶揄的高笑いをうける気づかいなしに、二十歳前後の若い女の座談会で云っていられる状態なのである。

『文芸』十月号に島崎蓊助が「父上様」という感想を書いている。あの一文を若いジェネレーションは何と読んだであろうか。

「夜明け前」が一つの記念碑的な作品であることに異議ない。