Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つるのふえ

鶴の笛

林 芙美子

Lesen Sie 鶴の笛 (つるのふえ) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.087 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

」

と申しました。

「まア、そんなに笛の音が遠くまできこえるのでしょうか。あれは、足の悪いうちの主人が吹いているのですよ。」

お嫁さんの鶴の案内で飛んでゆきますと、自分たちのみすてた村だったのでびっくりしました。お嫁さんの鶴は、笛の音色を長いあいだきいていましたので、心のなかがひろびろしていて、どんなに自分たちが困っていても、ほかのものにほどこしをするのは気持のいいものにおもうようになっていました。

さっそく、さっきとってきた魚を夕食に出して、旅づかれのした、おなかのすいている鶴たちに食べさせてやりました。

足の悪い鶴も、お嫁さん鶴も、ほんの少したべたきりで、

「遠慮しないでおあがりなさい。たくさん食べて元気を出して行って下さい。」

と、しきりにすすめましたので、鶴の親子は涙ぐんでしまいました。たったこの間までは、みんなたべものをかくしあって、自分たちのことばかり考えていた鶴たちは、よるとさわるとたべもののけんかで、なかではおたがいにだましたり、きずつけあったりして、血なまぐさいことばかりで、鶴たちは、食べものの事といっしょに精神的な心配で、今日はたのしいという日は一日だってありませんでした。