Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たそがれ

黄昏

宮本 百合子

Lesen Sie 黄昏 (たそがれ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.500 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

お前達は、親のおかげで苦労するとお思いだろうが……阿母(おっか)さんだって、……若い時から決して楽をして来たのじゃあないよ」

ふさ子はうつむいて火鉢の灰をならし、のぶ子は、微(かすか)に涙組み、明るい茶の間の中では、誰一人口を利くものがなくなった。

おくめは、野州の有名な織屋の後取娘に生れた。彼女は十八の時、ふさ子の良人の父方の親類から、養子を貰った。二人の間は、さほど折合わない訳ではなかったが、清五郎というその養子が、山師で、何ぞというと、大掴みに家の金を持ち出しては、どこかへ失くして来た。ただ一人血統を伝えた家の後継者という責任を負わされた彼女は、子供達が三人も出来てから、離縁の相談を迫られた。家が大事と思い込まれていたおくめは、烈婦になった心持で、離別を承諾した。その代り清五郎との間に生れた息子は戸主になり、彼女の一生と子等の将来は安全に保障される筈であった。その誓約にも拘らず、老齢な祖父が死ぬと、公証人を弟に持った義祖母のつなが、あらいざらいの財産を抵当に入れて、自分の甥に受けさせた。

思いも設けない策略で家産を失ったおくめは、愕き憤って、法律に訴えた。