Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おうごんをあびるおんな

黄金を浴びる女

野村 胡堂

Lesen Sie 黄金を浴びる女 (おうごんをあびるおんな) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.350 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

黄金の滝に

「?」

「この焼けるような身体を、山吹色の黄金で包んで了って腹の底から冷え冷えして見たいのです」

「馬鹿なことを」

「そうさせて下さいまし、旦那様、私はこんなに、焼けるような心持で、もう我慢が出来ません」

お駒は自分の言葉に勢い付けられたように、立ち上ると三之丞を床の中から引出しました。

「これ、何をする」

「旦那様、蔵へ参りましょう、私は栄耀も栄華も望みでは御座いません、此お屋敷へ上ったのは、たった一と目、何万両というお金が見度かったので御座います」

「…………」

「蔵の中へ入れてお金を唸らせて置くなんて、随分勿体ないことでは御座いませんか、さア、参りましょう、私は、大判小判を身体中に浴びて、この火のような心持を覚し度いのです」

「…………」

「でなければ、私を帰して下さい、明日と言わず、今直ぐ、――私は明神様の水茶屋へ帰って、木の床の上へ寝てこの身体を冷やします、絹の夜具なんか、もう、見るのも厭――」

お駒は三之丞へ絡み付いて、離れようともしません、何んと言う素晴らしい情熱の体温でしょう、三之丞は唯もうおろおろするばかりでした。

黄金の滝に

お駒は到頭三之丞を説き伏せて了いました。