Japanische Klassiker mit Furigana
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くろふねぜんご
黒船前後・志士と経済他十六篇
服部 之総
Lesen Sie 黒船前後・志士と経済他十六篇 (くろふねぜんご) von 服部 之総 (はっとりしそう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.901 Zeichen · 247 Bildschirme
吃水線以下と上甲板とが密房組織の二重張になった。何でもない工夫のようだが、技師ブランネルが、有名なメネー管橋の橋梁工事の経験から案出したものである。外壁が万一破れても、けっして船内には浸水しない。だが万々一内壁まで破れるような椿事が起った場合には?――というので、さらに、セカンド・デッキ以下を、船長六十フィートごとに完全に遮断する横隔壁を設け、船首と船尾にはもうひとつ特別な隔壁を作った。
鉄の船は沈む――という臆断は、これで完全に否定されたわけだ。いな、およそ沈まぬ船というものが、木でなく鉄によって、はじめて実現されたのである。
一八五八年一月三十一日。このあらゆる意味で画期的な海の巨人が、近代資本主義の祝福を一身に集めて、進水式を挙げる日である。「グレート・イースタアン」は六八〇フィートの長大な船体をテームズ河に併行させていた。進水は横辷りに行われる。ボイラーも何もはいっていない正味一万二千トンの重さを、約八〇平方フィートの二台の承船架が、がっちりとのっけて、さらにその承船架を支えて河中まで、たっぷり油を引いた幅八十フィート長さ二百フィートの滑走路が、十四フィートに一フィートの傾斜でのびていた。